MENU

Gemini 4 Argon搭載のAIエージェント4体、27時間超かけMinecraftでエンダードラゴン撃破

Gemini 4 Argon搭載のAIエージェント4体、27時間超かけMinecraftでエンダードラゴン撃破

Google DeepMindのチームが、Gemini 4 Argonを搭載した4体のAIエージェントでMinecraftを人間の入力なしに攻略し、エンダードラゴンを倒したと伝えられています。ランダム生成の世界で27時間14分にわたってプレイを続け、作成したJavaScriptプログラムは計2,783本、チャットは229件、死亡は605回に上りました。

目次

役割を決めずに放り込まれた4体

今回の実験で目を引くのは、クリアという結果以上に、そこへ至る進め方です。チームは4体のエージェントに役割も攻略の方針もゲーム専用のツールも割り当てず、ランダムに作られた世界へ送り込んだと伝えられています。いわば、地図もマニュアルも持たない4人を無人島に置いたような状況です。

そのなかでエージェントたちは、作業を自分たちで分けました。敵などの脅威を仲間に知らせ、倒れた仲間の持ち物を回収する場面もあったとされています。人間のチームなら自然に生まれる動きですが、AI同士が決まった台本なしにこれを再現した点は見逃せません。

ここで言う「自律」は、何の枠組みもない状態を指すわけではないでしょう。Minecraftの世界という実行環境と「ドラゴンを倒す」という到達点があって、そのなかで進め方を自分たちで決めたと捉えるのが実態に近いはずです。指示ゼロではなく、手段の選び方を任せた実験と読むのが妥当です。

605回の死亡が語るもの

数字を並べてみると、この攻略が一直線の快進撃ではなかったことが見えてきます。27時間14分のあいだにエージェントは2,783本のプログラムを書き、229件のメッセージをやり取りし、605回倒れました。単純に割れば、1時間あたり20回強の死亡です。

注目したいのは、失敗を捨てなかった点です。エージェントたちは共有メモリーにミスを記録していたと伝えられています。誰かが落とし穴にはまれば、その情報がチーム全体の財産になる。人間の職場でいう「ふりかえりメモ」を、AIが自分たちで回していたことになります。

プログラムの本数も示唆的です。Minecraftの操作をJavaScriptで書き、試し、直す。その繰り返しが2,783回積み重なって、ようやくエンダードラゴンにたどり着いたわけです。一度の賢い判断より、失敗を次の一手に変え続ける粘り強さが勝因だったのかもしれません。

1,620ドルという現実的な物差し

この27時間超のセッションにかかった費用は、2027年から適用されるGemini 4 Argonの標準価格で計算して1,620ドルとされています。日本円にすると数十万円規模です。ゲームをクリアするだけの金額としては高く映りますが、見方を変えれば、4体が丸一日以上、人の手を借りずに動き続けた作業の対価でもあります。

かつてゲームの攻略には、そのゲーム専用に一から訓練したAIが必要でした。それが今は、汎用のモデルがプログラムを書きながら環境に適応し、同じ水準に届こうとしています。Minecraftは、エージェント型AIがゲームを攻略する流れを示す最新の事例のひとつです。

気になるのは、この協調の仕組みが仕事の現場でどう生きるかです。たとえば調査、開発、検証を複数のAIが分担して長時間進める場面では、役割分担と失敗の記録は欠かせない要素になります。ゲームの世界で見せた振る舞いが、費用に見合う形で実務に移るのか。その試金石として、今回の1,620ドルは覚えておきたい数字です。

Gemini 4 Argon搭載のAIエージェント4体、27時間超かけMinecraftでエンダードラゴン撃破

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!

コメント

コメントする

目次